公営ギャンブルの1つである競馬は、雨が降ってもレースが中止になる事はありません。
晴れているレースと比べると、雨のレースは荒れやすいという定説を聞いた事がある人も多いと思います。
かし、雨が降るとレースが荒れる理由を知らないという人も少なからず存在しています。
そこで今回は、競馬のレースで雨が降ると荒れる理由を調査してまとめてみました。
競馬は雨が降ると荒れる可能性が高い!その理由は馬場状態の「悪化」
天候が晴れと雨のレースを比較してみると、確かに雨のレースは荒れる傾向が高くなっていました。
雨が降ると荒れるというのはウソではなく、データとしてしっかりと残っています。
レースが荒れる理由として「馬場状態の悪化」が挙げられます。
馬場状態が最も悪い「不良馬場」は1~3番人気の馬の勝率や連対率が大幅に下がっています。
レース予想をする際は、天候や馬場状態もしっかりと確認する事が大切だという事がデータからも分かっています。
芝コースとダートコースでは荒れる理由が異なる
雨が降るとレースが荒れる可能性が高くなるのに違いはありません。
しかし、芝コースとダートコースでは雨によって荒れる理由が少し異なります。
基本的には、芝コースは走りにくくなり、ダートコースは走りやすくなると覚えておくと良いでしょう。
また、重馬場と不良馬場はコースに関係なく走りにくくなります。
それぞれのコースの雨が降った時に荒れる理由をしっかりと把握しておく事が思わぬ美味しい馬券をゲットに繋がります。
芝コースを得意とする馬は馬場状態が悪くなると勝率が下がる
芝コースは、高速馬場と呼ばれスピード決着になりやすいといった特徴があります。
現在、芝コースで人気を集めている馬の多くが、時計の速い馬や展開の早いレースについていく事を得意としています。
しかし、時計が速い・展開の早いレースを得意としている馬の多くは、馬場状態が悪くなると実力を出す事が出来なくなるといった共通点があります。
実際に、馬場状態別の1番人気の勝率を調べてみると、
馬場状態「良」→勝率33%
馬場状態「稍重」→勝率35%
馬場状態「重」→勝率30%
馬場状態「不良」→勝率21%
となっていました。
馬場状態良と不良では10%以上の差がある事から、馬場状態がレースに与える影響が大きい事が理解出来ると思います。
人気を集めた馬が実は馬場状態が悪いコースを苦手としていたという事が原因でレースが荒れる事も珍しくありません。
「芝コースが得意=強い馬」だというのは、少し間違った認識となります。
雨が降っている時は、特に注意が必要となります。
ダートコースは走りやすくバテにくくなる
ダートコースで雨が降ると荒れる理由として「サラサラした砂が硬くなり走りやすくなる」事が挙げられます。
普段は、サラサラしているコースが水分を含む事で硬くなり、踏ん張りやすくなる事からスタミナを無駄に消費する事なく走れるようになります。
ダートコースで雨が降ったレースの多くは、普段のレースではゴール前でバテて後方から来た馬に抜かれていた逃げ・先行馬が馬券に絡む確率が上昇しています。
雨が降った直後は馬場状態に大きな変化がない
雨が降っているのに本命決着になったレースも多くあります。
そのレースの多くが「レース直前に」雨が降っています。
馬場状態が悪化するには、コース上にしっかりと水分が含まれる必要があります。
レース直前に雨が降った程度では、馬場状態に大きな変化が出る事はほとんどありません。
「雨が降っているからレースが荒れる」というよりも「雨が降った事により馬場状態が悪くなったから荒れる」といったイメージの方が正しいと言えるでしょう。
最近の競馬場は水捌けが良い
最近の競馬場は、水捌けが良くなっています。
短時間の雨や少量の雨であれば、水捌けの良さから馬場状態が悪くなりにくくなっています。
実際に、前日の夜から当日の朝まで小雨が降った程度で、重馬場や不良馬場になる事はあまりありません。
馬場状態は自分の目で確かめる
JRAの公式ホームページで馬場状態を確認しているという人も多いと思います。
馬場状態が悪くなれば出来るだけ早く対応して、最新の馬場状態を発表するようにしていますが、時にはレースに間に合わない時もあります。
馬場状態を確認したい時には、ライブ映像や直前のレース映像を確認するのが最も簡単で確実です。
レース中に泥の塊が飛び散っていたり、コース上に水溜りが出来ている場合は、かなり馬場状態が悪いと判断する事が出来ます。
馬場状態を確かめたい時は、出来るだけ自分の目で見て確認するようにしましょう。
雨のレースは血統を重視すると良い
荒れやすいと言われている競馬の雨レースは「血統」を重視すると良いと言われています。
レースに出走する競走馬の多くは、両親の特徴をしっかりと引き継いでいます。
雨のレースや重馬場・不良馬場を得意とした両親を持つ馬は、それだけで有利になります。
雨を得意とする馬として有名となっているのが「ステイゴールド」で、競馬ファンの間では「雨のステイゴールドは買い」という常識が浸透しています。
それ以外にも、ゴールドシップやダイワメジャーといった名馬の血を引く馬は要注目となります。
また、日本の高速馬場ではなくスタミナやパワーが必要とされる海外出身の競走馬を親に持つ馬も雨のレースに強い傾向があります。
ジョッキーにも雨の得意不得意がある
競走馬だけではなく、騎乗するジョッキーにも雨の得意不得意があります。
ジョッキーに関しては、雨が得意というよりは「天候に関係なく好成績を残している」といった意味合いが強くなります。
トップジョッキーとして長年好成績を残している「ルメール騎手」「武豊騎手」「内田博幸騎手」が代表格として挙げられます。
上記3ジョッキーは、馬の実力発揮しにくい雨レースや馬場状態が悪いレースでも、最大限騎乗する馬の力を引き出してくれます。
雨が降っているレースで軸馬選びに悩んだ時は、ジョッキーから選びのも1つの方法です。
芝コースは逃げ・先行が有利になる
芝コース限定になりますが、雨が降っている・馬場状態が悪い時は「逃げ・先行が有利」となります。
コースの水分含有量が増えて馬場状態が悪くなると、脚質を問わず道中のスタミナ消費が普段よりも大きくなります。
普段は、道中にしっかりとスタミナを温存している差し馬・追い馬はスタミナを消費し過ぎた事により、ゴール前の直線で逃げ・先行馬を捕まえるだけの脚が残らなくなります。
逃げ・先行馬も同様に普段よりも多くのスタミナを道中で消費していますが、差し馬・追い馬よりも先にゴール前にいる事で前残りのチャンスが増えます。
雨が降ってレースが荒れた時の着順を見ると、上位を逃げ・先行馬が独占している事も珍しくありません。
脚質だけで考えると雨が降っている時は、逃げ・先行を優先させた方が無難だと言えるでしょう。
まとめ
雨が降るとレースが荒れるという競馬の常識は事実でした。
しかし、雨が降る事が直接レースが荒れる原因になっているわけではなく、雨による馬場状態の悪化が荒れる原因となっているようです。
また、芝コースとダートコースでは、レースが荒れる理由が少し異なっていました。
それぞれのコースの荒れる理由をしっかりと把握する事は、レース予想の精度を向上させる事に繋がります。
雨が降っているレースで大切になるのは、重馬場や不良馬場を得意とする血を引いているかどうかです。
ジョッキーの実力や競走馬の脚質を加味する事も馬券を的中させるためには重要な情報となります。
今まで雨のレースを苦手としていた人は、今回の記事を参考に雨で荒れる理由を把握して適切な予想方法を見付けましょう。
コメント